「育成主義」で曺貴裁監督から学んだ3つのこと。

こんにちは、KAZUです。

先日行われた、湘南ベルマーレの曺貴裁監督の「育成主義」出版記念トークショーでいち早く「育成主義」を手にしました。

ALIVE!!「育成主義」発売記念イベントの曺貴裁監督トークショー&サイン会は笑いありイイ話しありの至高のときでした。

 

Jリーグ開幕が迫ってきたし、そろそろ少しずつ読まねば…

と思ってページを開いて読み出したらもう止まらない、本当に止まらないんです、読むのが!

これからの湘南ベルマーレの成長を見届け、喜びを分かち合うためにもベルマーレサポーターならこれは開幕まで読むべき本と言えます!

今回は本を読んで考え、学んだこと、気がついたことを書きます。

好きになる努力をすることが全ての源泉。

「育成主義」の第1章 組織論では、組織のリーダー(監督)としての選手との向き合い方が書いてあります。

一回一回の出会いを大切にし、その時々で出会った選手と真剣に向き合っていく姿勢、

ネガティブな感情を吐き出して「怒る」のではなく、選手の成長を促すために選手が受け止めてくれる言葉で「叱る」こと、

それらが、監督と選手の信頼関係を厚くし、組織(チーム)が一つの方向に向かっていくわけですが、

そこの源泉となるものが、

「理屈抜きにして選手を好きになる」ことだと思います。

選手のことを細部まで理解していなければ、どんな言葉を発しても相手には響かないことが多くなるだろうし、

「叱る」にしても、相手の性格や精神状態、どのような言葉の使い方で話せば相手に届くかまで考えなくては「叱る」が相手の成長に繋がる可能性は低くなります。

第2章 育成論で、ユース出身の若手選手から、高卒ルーキー杉岡、期待がかかっていた神谷、大胆なポジションコンバートをすることになった山根、期限付き移籍で加入した山田や岡本、秋野、ベルマーレを巣立って行った遠藤や鎌田に対してのアプローチとエピソードが書いてあるのですが、

第2章のサブタイトルにある通り、

 

選手の指導に正解はない

 

まさにその通りだと感じます。

正解はないけど、指導して選手が成長するアプローチをするにはどうしたらいいかと考えると、当然、相手のことを知らなければなりません。

サッカーのプレイスタイルから思考方法、これまでの経歴、普段の様子などを知る、

相手に興味を持つ、それがここでいう「選手を好きになる」ことであり、「選手を好きになる努力をする」ことです。

それが、組織づくりと選手の育成の起点となります。

これは、「選手」という言葉を「社員」などと言葉を置き換えたら、一般社会にも通じることではないかと、ふと考えました。

サッカージャンキーは指導者としての信念ゆえ。

「曺監督の印象は?」

と新体制発表会で聞かれて、サンフレッチェ広島から加入したミキッチが放った言葉が、

「サッカージャンキー」

でした。

本書の冒頭から、今オフにヨーロッパ視察に行き、イタリアのセリエAに所属するアタランタのガスペッリーニ監督に会いに行った話まで書かれているのを読むと、なんだかニンマリしてしまいます。

普段から時間が許せば海外のサッカー中継を見ているそうですし、ユースの練習を見に行ってますし、本当にサッカーが好きなんだなと感じますが、そこには監督としての、選手を預かる者としての信念からきているものです。

本書から引用すると、

ただひとつ言えるのは、僕自身が指導者として毎年成長していかなければ、その年に預かった選手たちも成長しないということだ。
出典(source)「育成主義」 P163〜p164

サッカー界も例外なく、世の流れと同じで目まぐるしく状況は変わってきます。

自分の持っている引き出しだけでは対応できず、新たなエッセンスを取り入れて新しいものを生み出していく、チャレンジするということはどの業界も必須のことで、サッカー界も同じなのだろうと思います。

また、選手が10人いれば10人とも違った方法で成長を促す仕掛けをしていかなくてはなりません。

選手を成長させることを第一と考えている監督自身が監督として成長することによって、選手の成長に繋がるということですね。

なんだかこの部分も、「監督」という言葉と「選手」という言葉を一般社会の状況に適する言葉に置き換えたら、サッカーだけの話ではないなと感じました。

まっすぐ、だけど柔軟に。2017シーズンの舞台裏。

これは、「学んだ」というより「気がついた」という話になります。

2017シーズンの湘南ベルマーレは、2度目のJ2優勝を果たしたものの、とても苦しい道のりでした。

1-0で勝利した試合が10試合。2014年にJ2をぶっちぎりで優勝した、試合のほとんどの主導権を握り、追加点をポンポン奪って勝ち点を積み上げていったときとは全く違いました。

実際に、1-0で勝利した試合後に「この勝ち方じゃあだめだ」と選手たちに投げかけたそうです。

ところが、選手たちの反応は、というと、

選手たちの反応がどうにも鈍い。試合の映像を見直しているうちに、彼らの中では1対0の勝利が精いっぱいであることがわかった。最初から1対0で勝とうとも思ってはいない。それでも、ガソリンを満タンにして必死に走っている車にさらにガソリンを、となれば壊れてしまう。
出典(source):「育成主義」P47

それを踏まえて、

だから、考え方を変えた。かたちはどうであれ最終的にゴールが入ればいい、勝ちたかったら守ればいいと考えるようになった。
出典(source):「育成主義」P47

2017シーズンは、試合後のコメントで湘南らしい選手のハードワークを褒め称えることが多かった印象がありました。

それまでのシーズンだったら勝ったとしても勝って兜の緒を締める以上に、サッカーの内容の部分で厳しいコメントを発表することが多かった曺監督なのに、

ずいぶんとスタンスが変わったんだなと感じました。

その背景には、2016シーズンの失敗があることが、本書を読んでわかりました。

自分がやりたいことを選手たちにあまりにも要求しすぎてしまい、結果として彼らを三段跳びくらいさせようとしていた。もっと勝ち負けにこだわらなければいけないところを、戦術にとらわれすぎていたと言うべきか。選手が勝ちたいと望む気持ちを押さえすぎて、チャレンジできないところもあった。
出典(source):「育成主義」P47

もともと、元日本代表監督の岡田さんに「正直すぎる」と言われていたそうです。

「正直すぎる」部分が良い化学変化を起こして湘南スタイルを作り上げたのは間違いありません。

しかし、湘南ベルマーレは毎年のように選手の3分の1が入れ替わるし、相手チームの湘南対策が進んでいく中で、湘南らしさのベースは残しつつも、現状の選手にあったチャレンジをしていかなくては成長できません。

監督自らが思考を180度転換させる、ということは簡単ではないはずです。

しかし、選手の成長と第1と考え、その選手を高みへ引っ張り上げるためには自らの成長が必要だと考える監督だからこそ、できたことではないでしょうか。

2017シーズンの成績は、数字は平凡だけど、チームが「共走」というスローガンのもと、今まで以上に一枚岩になったし、

1点を争う際どい試合で勝ちきり、相手の時間帯を冷静にしのぐ、という今までにはなかったチームとしての力がついたシーズンとなりました。

2018シーズンが楽しみです。

ベルマーレサポーターなら感動せずにはいられないエピソードの数々。

第2章に多く描かれている選手とのやりとり。

ボクは、山田直輝(2018シーズンより浦和レッズに復帰)との3年間が書かれている部分を読んで感動しました。

そしてその山田直輝が、「湘南スタイルで頑張る」と開幕を前にコメントしています。

今ではステキな笑顔を見せてます。

 

本書は、2017シーズンを中心に、曺監督と選手とのエピソードが詰まっています。

ここ1年でベルマーレサポーターになった方も十分楽しめる内容ですし、浦和レッズや柏レイソルのサポーターの方々も、本書を読むと湘南で過ごした(過ごしている)選手の見方が変わるかもしれません。

感動と気づきと学びが豊富な「育成主義」を是非、手にとってお読みくださいね♪

 

 

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