こんにちは、イギリス英語発音習得に励んでいるKAZUです。
2017年11月に研究社さんより出版された、「ドラマ仕立て イギリス英語リスニング」を使って、
ここ1ヶ月間、リスニングとシャドーイングをしながら学習をしてきました。
イギリス英語に関する教材はだいぶ増えてきた印象がありますが、それでも書店の小さなコーナーに収まる程度で、まだまだ少ないのが現状です。
本書はイギリス英語のみで構成されたストーリーで、イギリスでよく使われる表現や文化的なコラムで溢れたイギリス愛たっぷりで、
イギリス英語が好きな方やこれからイギリス英語を聞き取れるようになってみたいという方にもオススメできる一冊と感じましたので、
今回は、本書の特長と読みどころ、オススメポイントをお伝えします。
目次 [contents]
「ドラマ仕立て イギリス英語のリスニング」の構成について。
著者・訳者・イラストレーターについて
著者はナディア・マケックニーさんです。
ロンドン出身、東京在住の英文ナレーターとして長きに渡りご活躍されています。
詳しく知りたい方は以下の公式サイトへどうぞ↓
参考 ナディア・マケックニー 東京在住のライター・ナレーターナディア・マケックニー公式サイト公式サイトにもある、ナディアさんのナレーションです↓
訳者は、慶應義塾大学法学部(イギリス文学・文化研究)の近藤康裕准教授です。
表紙の女性、物語の主人公となるステラ・スミスがとても目を惹きますが、
本書に可愛らしく親しみやすい彩りを加えてるイラストを担当しているのは、まんが家・イラストレーターのせおすみこさんです。
内容について
本書のサブタイトルは、
楽しく学ぶ!ロンドン暮らし12ヶ月のストーリー
となっています。
1月(January)からスタートし、12月(December)まで、主人公ステラの、恋愛、家族、仕事、出会い、などのシーンからそれぞれ登場人物同士の会話が展開されていきます。
ひと月につき、それぞれ3つのダイアローグがあります。
例えば、1月は、
- 新年おめでとう!
- 大ショック!
- パブでの気になる誘い
最後の12月は、
- 職場のクリスマス
- クリスマスの帰省
- ボクシングデーの素敵なサプライズ!
というタイトルで、ダイアローグが展開され、36個のダイアローグで一つのストーリーとなっています。
1つのダイアローグは、タイトルコールと途中の効果音、ポーズを含めても1分前後の短いものとなっています。
「ドラマ仕立て イギリス英語のリスニング」のオススメポイントはこれ!
ナディアさんだけじゃない!超豪華ナレーター陣!
ストーリー中の登場人物は主人公のステラを含めて18人です。
ステラの声の担当は著者のナディア・マケックニーさんですが、それ以外にナレーターが5名おり、
イギリス英語のみならず英語学習教材でお馴染みの、
エマ・ハワードさんとマイケル・リースさんも登場します!
さらに、
InterFM897の「The Guy Perryman Show」で有名な、ガイ・ペリマンさんも登場します!
参考 The Guy Perryman ShowInterFM897公式サイトナディアさんを除く5名のナレーターがキャラクターによって声色や声のトーンを変えながら演じている声は必聴です!
標準のイギリス発音+αで学べる!
本書のイギリス発音は、基本的にはRP(Recieved Pronunciation=容認標準発音)と呼ばれる発音が基本です。
イギリスのニュースのアナウンサー、王室の方々、政治家が使う、つまり、日本人がメディアでよく耳にする発音です。
そこに、Estuary(河口域英語)と呼ばれる、RPとロンドンの労働者階級が使うコックニーが混ざった発音、コックニーに近い発音、北部の訛りが加わっています。
イギリスは他の地域と同様に国内の地域によって訛りがあります。
生のイギリス英語を聞くときに障害となるのは、ボクたち日本人が学校教育の中でイギリス英語にあまり触れておらずイギリス発音に慣れていないことに加え、
様々な訛りがあって、単語そのものの発音が違うこともあるというところにあると感じます。
本書のダイアローグは、RPの標準発音がほとんどでたまにチャーミングな上述の地域の訛りがあるので、イギリス英語が好きな方だけではなく、
これからイギリス英語を学びたい
イギリス英語の発音に慣れておきたい
という方々には最適だと感じます。
また、リアルなインタビューや会話を録音したものではなく、吹き込まれた英語であるため、
綺麗に丁寧に発音されているので、イギリス英語発音の特徴を掴むための入門書といって良いと思います。
イギリス英語を初めて学習する
という方々にとって、生のイギリス英語を聞く際の架け橋となるでしょう。
イギリス英語特有の表現が詳しく書かれている!
各ダイアローグのとなりのページに、ダイアローグで使われたポイントとなる表現の簡単な解説と例文が載っています。
特にそれがイギリス英語特有の表現であるならば、「イギリスでよく使われる」「イギリス英語のカジュアルな表現」との記載があります。
イギリス英語を聞いたときに聞き取れないのは、そもそもイギリスでよく使われる特有表現を知らないからというのもあると思います。
“TV”のことを“terry”と言うのは何度か聞いたことがあり知っていましたが、“Christmas”のことを“Crimbo”と言うのは初めて知りました。
各ダイアローグにイギリス英語で好まれる表現からカジュアルな表現までたくさん散りばめられているので、そういった表現を知りたいという人には解説を読むだけで楽しめます。
イギリスの文化がわかる!
1月から12月までの各ダイアローグには、大みそかやバレンタイン、イースター、夏休みなど季節に関連するイギリスの文化を紹介するコラム、
イギリスの食事やマナー、イギリスドラマ・映画のことに関するコラムがあちこちにあり、イギリス英語だけでなく、イギリスの文化も学べるように構成されています。
本書のタイトルには「リスニング」と書かれていますが、実際には、
イギリス英語とイギリス文化が学べるイギリス愛に満ちた本
です。
ボクはイギリスが好きで少しばかり語学留学を経験したことがありますけど、知らないことやここで読んでわかったことがたくさんありますし、
イギリスのことがわからない方でも親しみやすく、丁寧に書かれているので、これからイギリス英語を学びたいという方にも、本書を通じてイギリスの文化の基本を学ぶことができる、
イギリス英語習得の初めの一歩となる学習本です!
「ドラマ仕立て イギリス英語のリスニング」を使った学習方法。
本書の音声を研究社さんのホームページからダウンロードして、iPhoneに入れ、いつでも聴けるようにしました。
※CDは付属していません
最初は、ある程度内容が聴き取れるまで、スクリプトを見ずに本書を聞きます。
学習時間を長く取れる方は、通しで聴くのも良いと思いますが、毎日コツコツと学習したいという方は、ひと月3ダイアローグごとに行うのが良いと思います。
1ダイアローグにつき音声は1分前後です。全体を聴くと30分以上かかります。
ある程度聴き取れるようになったら、本書を開き、スクリプトと解説、コラムなどを読んでダイアローグの内容を理解します。
十分内容を理解したうえで、最初は音声を聞きながら音読をします。
ボクは音声に重ねて音読をするオーバーラッピングを行います。
ある程度、口に馴染んだと思ったら、最後は本を閉じて音声を流し、音声が聞こえたら後に続いて自分も音読をするシャドーイングを行います。
音読、シャドーイングのときは、イギリス英語の発音、イントネーションに注意しながら、声に出します。
移動中はイヤフォンをして口を少し動かしながらシャドーイング(もどき)を行い、声を出せない公共の場などでは口はほとんど動かさずにシャドーイング(サイレント)を行います。
シャドーイングをすることの別の利点として、単なるリスニングだと集中力が途切れてしまうことがあっても、
シャドーイングの場合、聴いていないと口に出して英文を再生することができないので、比較的集中力が持続しやすい点にあると感じます。
イギリス英語の発音方法について本書では触れらていないので、発音の仕方やイントネーションについては別のイギリス英語教材と合わせて学習すると効果が上がると思います。
ボクが合わせて学習しているのは以下の教材です。ご参考にどうぞ↓

「ドラマ仕立て イギリス英語のリスニング」のまとめ。
- 著者はロンドン出身の英文ナレーター、ナディア・マケックニーさん
- RP(容認標準発音)中心の吹き込まれたイギリス英語ダイアローグ
- 1ダイアローグが1分前後で36ダイアローグ
- 6名の著名なナレーターが18名の登場人物を担当
- イギリス英語の特有表現を含む英語表現の解説付き
- イギリス英語の特徴やイギリス文化に関連するコラムが充実
イギリス英語やイギリス文化が好きな人
生のイギリス英語の聞き取りが苦手な人
TOEICなどのリスニング対策にイギリス英語に触れてみたい人
これからイギリス英語の聞き取り学習を開始する人
リスニング教材ですが、音読&シャドーイングでダイアローグを刷り込ませ、繰り返し学習することで本書の内容をモノにしていきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました!
Thank you for your smile 😀
画像引用元:Amazon.co.jp